炎の写真展

日本燃焼学会 第2回『美しい炎』写真展日本燃焼学会会長賞


NSYMPO MARK

「定容容器内伝播火炎面に発生する乱れ」
松井淳,吉橋照夫,大八木重治
埼玉大学工学部

作者コメント
 直径100mm,高さ30mmのディスク状定容容器内の伝播火炎のシュリーレン写真です.光源は持続時間2μsのキセノンフラッシュです.上から水素-空気火炎(φ=0.5,中心点火後6.0ms),メタン-空気火炎(φ=1.0,中心点火後55ms),プロパン-空気火炎(φ=1.5,中心点火後70ms)です.いわゆる選択拡散等の影響で火炎面上に乱れが生じることが分かります.最近,このことは乱流燃焼速度にも関連することが明らかになっています.写真はモノクロで目立たなかったのですが,それが幸いして賞を頂きました.当時,修士の学生の松井淳君(限トヨタ自動車)の苦労のたまものです.

日本燃焼学会 第2回『美しい炎』写真展JFRC会長賞


NSYMPO MARK

「微粉炭の燃焼火炎」
小谷田一男,沖裕壮
電力中央研究所

作者コメント
 この火炎は,横置円筒型の単一バーナ燃焼試験炉(内径850mm,燃焼量120kg/h)で微粉炭バーナの負荷変動試験を行った際に,燃焼の安定性を見るためにバーナスロート付近で撮影したものの一部です.定格負荷時(燃焼量120kg/h)の火炎を,シャッタースピード1/4000秒でモータードライブによりそれぞれ連続撮影し,比較しました.その結果この写真のように,定格負荷では燃焼が安定して火炎形状が一定しているのに比べ,燃焼量をしぼり燃焼の安定下限以下まで引き下げると,着火点がリフトし,火炎形状が頻繁に変化する不安定な燃焼となることが確認されました.当研究所では,こうした火炎形状の変化(特定位置の放射光強度の変化)を光学的に測定することによりバーナの安定性を評価し,低負荷対応バーナの開発に役立てました.