炎の写真展

日本燃焼学会 2011年『美しい炎』の写真展最優秀作品賞


NSYMPO MARK

「燃料噴霧中の火炎伝播」
山下 博史,李 加寧
名古屋大学大学院工学研究科

作品の解説
 PSI-cellモデルを用いた反応性流体力学に基づく数値シミュレーションによって噴霧燃焼における火炎伝播特性について明らかにすることを試みている.静止空気中に数千個の燃料液滴を三次元的にランダムに配置し,その燃料液滴群の中心部(上図)あるいは平面状(下図)の点火源で点火する.これらの図は瞬間の温度場をMicro-AVS 14.0を用いて三次元的に可視化したものである.伝播火炎と,その背後の蒸発後の高温の気相部および蒸発中の燃料液滴の周りの低温の気相部が複数の等温面で示されている.



日本燃焼学会 2011年『美しい炎』の写真展優秀作品賞


NSYMPO MARK

「火」
吉原 直洋,齋藤 啓太,伊藤 昭彦
弘前大学大学院理工学研究科

作品の解説
 プール火炎は,上方に伸びた火炎がくびれ,周囲空気の巻き込みによるきのこ状火炎が形成され,離脱します.これを周期的に繰り返すpuffing現象が生じます.写真は,燃料槽内径56mm,燃料ヘキサンのプール火炎を300fpsで連続撮影したうちの1コマであり,きのこ状火炎が離脱する瞬間をとらえたものです.火炎を対称にするため,周囲を直径140mmの円筒状金網で囲い,周囲空気の乱れを抑えています.
 「火」という漢字は,燃えあがる火の形を表した象形文字であることはよく知られています.大昔の人はこの一瞬をとらえて「火」をつくりだしたのではないでしょうか.